基礎の底には関東ローム層

2003年07月09日

住宅を支えるベタ基礎は、しっかりした地盤の上にあってこそ耐力を発揮します。
写真は当社施工の基礎工事の一例です。

関東ローム層_赤土

この敷地ではスウェーデン式サウンディング試験(SWS試験)による地盤調査を行い
調査結果にて50kN/㎡の地盤支持力を確認した上で、基礎と建物の構造計算をしております。

基礎の根切り底(床付面)は、地耐力のある関東ローム層が出るまでシッカリ掘り下げています。
赤土の境界もクッキリと確認出来ますが、この赤土の層が地山と呼ばれこの土地の自然のままの地盤です。
表層の黒土部分は堆積物や盛り土などによって出来た地層で、その層が深くまで続く場合には、
そのままでは十分な地耐力は期待できないため長期許容支持力の出る深さまで砕石への入れ替えを行うか、
セメントと現地の土をミックスさせる等の改良を行って、建設する建築物が沈下することのないよう
地盤を補強する必要があります。地盤改良と言います。

基礎の構造を定める基準が記されている建設省告示(第1347号の第1)に基づくと、
支持力(地盤の長期許容応力度)によって以下のような基礎設計を行う事が可能です。

30kN/㎡以上の支持力が出た場合には、杭基礎またはベタ基礎または布基礎。
20kN/㎡以上の支持力が出た場合には、杭基礎またはベタ基礎。
20kN/㎡未満の支持力が出た場合には、杭基礎。
(地盤改良工事にて地耐力を向上させた場合には改良後の許容応力で選定)

赤土が出た地点は地盤調査データと照らし合わせると30~50kN/㎡以上の許容支持力が出てる事が多く、
基礎工事が始まって現場で実際に赤土の視認が出来たなら、データとの整合性を
地盤調査の結果を数値だけではなく目でも1つ確認でき参考とする事ができます。
RC造や鉄骨造と違い地中の浅い所で支持層が見える軽量な木造住宅だからこそ出来る現場監理ですので
ぜひとも確認したいです。

30kN/㎡の地耐力とは、1平米あたり約3トンの荷重をかけても沈下せず抵抗できる地盤です。
いっぽう木造住宅の総重量は、仕様による個体差や用途にもよりますが、
2階建てベタ基礎の場合で、地盤1㎡あたり1.0t~1.5t程度、
3階建てベタ基礎の場合で、地盤1㎡あたり1.5t~2.0t程度の重さです。
( 総重量 = 建物の自重 + 鉄筋コンクリート基礎の重量 + 家具や風呂水などの積載荷重 )
このことからも、赤土によって30~50kN/㎡の支持力が出ることは、ひとつの安心の目安になります。

上の写真の現場を例にとって分かりやすく言うと、
「1㎡あたり5tまで載せても沈まない土地に、2t/㎡以下の家を置いてあるので傾かない。」
という状態です。

また、地盤調査では建物の四隅と中央の5地点でデータを取る事が多いと思いますが、
データでは耐力が出ているはずなのに、根切り工事が始まってみたら計測点以外の場所の一部に
腐葉土のような黒土が出てくる事もあるかもしれません。そんな場合には、
その層が続く範囲をよく確かめ必要に応じて割栗石や砕石への入替えが必要になる事もあります。
未確認の黒土層が基礎底面にサンドイッチされたまま基礎工事が進まないように
しっかりと監理するのが現場監督の仕事です。

近年は杭打ちによる地盤補強で、確実に地耐力を向上させる事もできますが、
エラーを無くすためにも机上のデータだけでなく現場を見極める目を持てるよう努めています。

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